浩子さんの曲とN氏との関係に関する一考察 by やまうち

 浩子さんのデビュー以後、大きな転機はジャズピアニストの橋本一子さんと、初恋の人であるN氏にアプローチをした事だと思います。前者は本当に困り果てていた時、後者はパワーが溢れていた時でしょう。

 橋本一子さんとの関係は浩子さん御本人からも報告がありますので、N氏との関係について記載させて頂きます。

発表年
(浩子さんの年齢)
コメント
1992年(36歳)浩子さんが自分のためだけに能力を使用できた頃 浩子さんが好きな色のジャケット 「歪んだ王国」
1993年(37歳)23年ぶりに(アルバム「銀の記憶」「二人目の人類」に具体的な23年という年月が出ている)初恋の人N氏と再会し、希望のカーテンが開く 「天空歌集」
1994年(38歳)N氏と婚約 N氏の為に詞、曲、ジャケット写真も含めて夢中で、のめり込んで作った全力投球作品「銀の記憶」(後に詳細を記載します)
1995年(39歳)N氏とも落ち着き、オウム・阪神淡路大震災等の世の中の出来事にも目を向け、N氏も協力して作ったCD CDにN氏のクレジットあり。 再び浩子さんが好きな色のジャケット「漂流楽団」
1996年(40歳)N氏と結婚 何故か謎が多いアルバムです。
「裸足のきみを僕は知っている」の絶対に救いようが無い、絶望に突き落とされた、そんな風に聞こえる歌。「きみが壊れた」僕の罪とは?二年前とは?そもそも誰が壊れたの?僕が壊した きみを何故捨てる?「しまうま」浩子さんらしくない、リアルすぎる歌詞 したいこととは何?知らない人たちが怖い顔で腕をつかんで連れて行くとは?お金は何のために誰に払うお金?コンサートで、なかなか歌わなかったエピソード等。でも、「しまうま」がアルバムタイトル。)
もしかして冒頭「裸足のきみを僕は知っている」から「ねこ曜日」まで組曲? なぜか壊れた三輪車のジャケット またCD盤にはアルバムタイトルの印刷が無い。シンプルでお金がかかっていなさそうなアルバム「しまうま」以降方向転換。
1997年(41歳)「しまうま」で私生活を歌にする事に懲りたのか、オリジナルアルバムではなくベストアルバム。「Memories」
1998年(42歳)歌のネタを私生活ではなく他へ向ける。「幻想図書館」「カイの迷宮」
1999年(43歳)ほとぼりが冷めたのか2年ぶりにオリジナルアルバム。いろんな人のいろんな意見を聞きすぎた為か、バラエティに富んだ内容になる。特にN氏が関係した場合のしっとりとした曲のイメージを一新する為、AQ氏作曲によるドッペル玄関を収録。以後曲の単調なイメージを一新するためコンサートに使用される事が多い。このアルバムから新しい分類とされる事が多いようです。「僕は鳥じゃない」
2001年(45歳)そして差しさわりの無い一般論の歌 「こころのすみか」へと変化。以後社会派を含む作品へと続く。

 以下婚約された1994年(38歳)に発表された「銀の記憶」についてです。

 総論
「銀の記憶」を見た時には、いくら一般販売するとはいえ、ここまで「N氏個人に捧げるCD」を作ってしまって良いのだろうかと本当に驚きました。
 ジャケット写真について
中学時代毎日30分早く登校し、N氏の机でペタっと机に顔をつけ、夕方も同じ事をし、白いカーテンごしにやって来るやわらかい日差しを感じていた浩子さん。
 「遠くで聞こえる車の音。子どもの声。心地よく、せつなかった。」 (文献「悪魔祓いの浩子さん」新潮文庫 参照)
というエピソードを彷彿とさせる、たそがれ時をイメージさせる黄色のジャケット写真、そしてセットの机、本、地球儀。また、若く中学生にも見える浩子さん。(「静かでいいな 〜谷山浩子15の世界〜」を見ると明らかに違いますが)またジャケット裏の音符と時計はN氏のイメージと思われます。ジャケット裏の時間は9時、中身は3時57分、登下校の時間でしょうか?それとも3時57>分は浩子さんがN氏への手紙を机に入れておいた時間?
 曲について
キーワードは「銀」そして「鏡」。この二つはN氏。
 「ひとりでお帰り」は、今まで色々な事があったかもしれないけれど、N氏ひとりで私(浩子)の元へ帰ってきてね。
 「銀の記憶」は中学1年の2月、N氏へ手紙で告白した時の初恋と失恋のせつない情景の記憶。N氏は音楽の様に思えたのでしょう。浩子さんの恋愛歌の原点があります。この曲がアルバムタイトルになっている事からも思い入れが解ります。
 「ガラスのラビリンス」はN氏に対して素直に色々な事を言えないもどかしさを歌に。N氏がインタビューで浩子さんの事を「純真でそっけなくて強情で、どうでもいいことでウソをついてもすぐに分かってしまうところがかわいい」と証言しています。
 「かくれんぼするエコー」こうであって欲しいと浩子さんが思っている N氏から見た浩子さん。
 「月見て跳ねる」何を見てもN氏に見える。N氏がいるだけで幸せ。N氏へのラブコール 月見て跳ねるほど好きよ。
 「鏡」昔N氏に振られた記憶を消そうと(殺しつづける)しているが忘れられない浩子さん。
 「月と恋人」N氏への思いにより狂ったようになっている自分自身を歌った浩子さん。
 「夜のブランコ」初めて会った時に ひと目で恋をした N氏の事ではないか。
 「Miracle」はN氏に出会えたことが奇跡。
 「二人目の人類」とはN氏の事 今までの人間は人類ではなかった!「23年目にして訪れた」という具体的な年まで入っている。

 アルバム「銀の記憶」「しっとりしたバラード系の名曲(←自分で言うか)が多く、」と浩子さん本人が仰っている様に全力投球手抜きなしだと思います。(とは言っても手抜きアルバムなど無いのですが)

 N氏が関係すると「ダイナミックでシャープな曲調の変化」がある歌ではなく、比較的ゆるやかな「しっとりとした重厚な感じ」の歌であり、どの曲も同じような歌い方になっている様に思います。(例「天空歌集」の一部及び「漂流楽団」「銀の記憶」

 2003年10月現在
 2003年の猫森集会のパンフレット表紙裏の4枚組写真は、N氏撮影という事で曲そのものの影響は少なくなり、他での関与があるようです。最近では、浩子さんの曲とN氏との関係は表面上少なくなっている様に感じます。しかし、浩子さん自身が意識しているいないにかかわらず、歌詞等での間接的な部分での関係は現在も続き、将来も継続するものと思われます。
(終わり)


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